秘密の恋
優馬くんがうちに来てから一週間。
今日、帰るらしい。


仕事が休みだった私は
昼間に映画を観るために出掛けた。
その後はウインドウショッピングして
一人の時間をのんびり過ごしていた。


ふとカフェラテが飲みたくなり
近くのカフェに入った。


「ブラックコーヒーのS」


ん?聞き覚えのある声。


顔を上げると私の目の前には優馬くんがいて
コーヒーを頼んでいた。


「はい。ブラックコーヒーのSサイズですね」


「それと、カフェラテ!」


私は横から割り込んで注文する。


「お、お客様。恐れ入りますが…」


「あ、すんません。カフェラテも一緒で」


一瞬、ビックリしていた優馬くんだったが
何事もなかったのように接してくれた。


「寧々ちゃん。仕事休みだったの?」


「うん。映画観てきた」


「お待たせいたしました」


優馬くんは店員にどうもと礼を言うと
ブラックコーヒーとカフェラテが乗ったトレーを
運んでくれた。


「お兄から聞いた?
今日、仕事で遅くなるから
二人でご飯食べておいでって」
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