秘密の恋
「じゃ、出ようか」
と、伝票を持ってレジに向かう優馬くん。
「あ、私も払うよっ」
と財布を出そうとした。
でも、彼はその手を止めようとする。
「格好つけさせてよ(笑)」
「…ハハ(笑)ごめんごめん」
彼は学生。
仮にバイトしてても
私のほうが稼ぎは多いハズ。
でも、ここは
素直に彼に甘えることにした。
「ご馳走さまでした。
また今度、ご飯食べに来てね?」
「おう!途中まで送るよ」
と、手を差し出された。
「え…」
「寧々ちゃん、転びそうだから(笑)」
私はどれだけ
ドジだと思われているんだか(笑)
「知ってる人が見たら勘違いするで…ッ…」
「ホラね」
転けそうになった私を
しっかり腕で支えてくれた。
「ご、ごめん。」
「やっぱ家まで送る」
ねぇ。優馬くん。
私、勘違いしちゃうよ。