秘密の恋
ガチャッ…


「おかえりなさい」


冬馬が仕事から帰ってきた。
私はコンロの火を止め
玄関に向かう。


「ただいま」



「お疲れ様でした」


私は10時~15時までの5時間
パートとして働きに出ていた。
それは今後の生活のために。


「今日はどうだった?」


「あーうん。
私のコーディネートが褒められてね
洋服買ってくれて、また来ますって
言ってくれたお客さんがいたの」


「良かったじゃん。
合ってるんだよ、その仕事。」


「えへへ、ありがとう。」


冬馬に不満なんてなかった。


私のことを全力で愛してくれるし
ちゃんと話を聞いてくれる。
時にはケンカもするけど
仲のいい夫婦だと私は思う。
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