秘密の恋
仕事中も彼のことをずっと考えていた。
彼と会えると考えたら自然と笑顔になった。


「寧々ちゃん。イイコトでもあったの?」


「店長っ…私、はりきり過ぎでした?笑」


優馬くんに会えるって考えてたから
顔に出てたんだ…。恥ずかしい…。


「んーん、違うの。
本当に自然な笑顔だったから
何かイイコトでもあったのかなって思って」


「さて、どうでしょう?笑」


私は誤魔化して
お客さまのところに向かった。


「いらっしゃいませ。
何かありましたら声掛けて下さい」


「あ、はい。あの、これなんですけど…」


お客さまの対応をしていると
向かいのカフェに
優馬くんが入っていくのが見えた。


「これだったらトップスは何がいいですか?」


「そうですね…こういうのはどうですか?」


まだ仕事中。
目の前のお客さまに集中しなきゃ。


私は自分にそう言い聞かせた。
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