秘密の恋
♪~♪


遅番だからと午前中はゆっくりしていた私。
そんな時にLINEを知らせる音が鳴った。


『今、電話していい?』


忘れようとしていた、
優馬くんからのLINEだった。


‐今さらやめてよ…。‐私はそう思った。


だって思い出しちゃうじゃない。
彼との楽しかった時間を。


『もうすぐ出勤だから少しなら』


私は絵文字も入れずに返事をした。


♪~♪~♪~


彼だけの着信音。
もう聞くことはないと思っていた。


「はい…。」


私は静かに電話に出た。


『久しぶりだね。元気にしてた?』


「うん。そっちは?」


『毎日クタクタだけど元気だよ』


久しぶりの彼の声。
やっぱりどこか胸がキュンとする。
そして、苦しくなる。


『ちょっとさ…バイトうまくいかなくて
慰めてほしいなぁ、なんて(笑)』


…ヤりたいだけだろうな。


「うん。私、明後日休みだけど…」


明後日会う約束をして電話を切った。
これ以上は話したくない。


気持ちが戻ってきてしまう。
必死に止める私。


止められるハズないのに…
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