秘密の恋
優馬くんと会う日がやってきた。


外はまだ明るい午後2時。


私はラブホテルにいる。


「寧々ちゃん。
お兄はどうやって
寧々ちゃんを抱いてるの?」



「んっ………あっ…」


ベッドが軋む音と
二人の吐息と私の声が部屋に響く。



私は今日も義弟と身体を重ねる。


でも、最後。
これが最後…そんな気がする。





「タバコ吸っていい?」


私の背中にそう話しかける彼。
事が終わり彼に背を向けて横になっていた。


「どうぞ」


振り返ることなく私は返事をした。


私、タバコを吸う人と髭面の人が嫌いだった。


ずっと前にそんな話したの覚えてる…わけないか。


でも、覚えてるとしたら
嫌われるようにやってるのかも。


「タバコ、吸うのね」


「あー、うん。最近始めた。
ストレス解消のため(笑)」


「害は蓄積されるのに?」


「別に好きでやってんだし」


そう言いながら彼はふて腐れた。
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