私と後輩君との恋は、じれったい。

ありがとう、後輩君

 ___ガラガラ。


 静かになった図書室に響いた、ドアの音。

 中に入ってきたのは…


「トモ!」

「よっ、ショータ。仕事できてるか?」


 どうやら、安倉君のお友達らしい。


「あ、先輩、コイツ遊佐知希ユサトモキです!友達の」

「ども、ショータがお世話になってます」


 見た目、大人っぽい。


「初めまして、遊佐君。2年の高崎彩葉です」

「イロハ先輩かー。可愛い名前っすね!」


 中身、フレンドリー。


「あ、俺の事トモって呼んでください」

「うん、よろしくね、トモ君」


 さすがに呼び捨ては抵抗があったから、君付けで呼ぶ事にした。


 トモ君は名前を呼ぶ時、漢字じゃなくてカタカナみたいな呼び方をする。

 例えば、安倉君は「翔太」じゃなくて「ショータ」。伸ばす棒みたいな?なんか自分でも意味分からなくなってきた。


 私とトモ君が盛り上がってる中、不機嫌な人が1人。

< 31 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop