ハナミズキ
「ああ、でも血液中のタンパク濃度は正常だったから低タンパク血腫による腹水ではない」



「ちょっと見してください」



萌梨は黒田先生が持っていたカルテを見た



カルテを見てしばらく放心していた






「どうした?なんかわかったか?」





黒田先生が聞くと萌梨は思い立ったように




「黒田先生、肝臓の機能は?」



「正常だった」



「腫瘍マーカーは?どうでしたか?」


「Caが高かった。井上?どうした?」



黒田先生がどうしたか聞くのも無理はない




萌梨の顔色はそれほどまでに青かった
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