【完】はじまりの一歩
「はぁはぁ・・・」
着いたのは小さな泉のある家だった。
周りにはたくさんの花が咲いていてそこだけ別の世界のようだ。
ニャー
(あっ)
泉のそばでさっきの猫が座っている。
『・・・ぅ・・・こ・・・いるの?・・・て・・・き・・・』
泉から声が聞こえる。
『るぅ、どこにいるの?帰ってきて。』
(はっ!!聞こえた)
『お兄ちゃんどこ?』
『るぅ、どこだ?』
母さん、みんな。
僕は僕はどうして気づけなかったのだろう。
いちばん大切なものだったのに・・・