所長による小動物系女子の捕獲計画
『差し出がましいとは思ったのですが、明日の打ち合わせは夕方4時からに変更して頂きました。それ以外、急ぎのものはないので、きちんと食事と睡眠を取ってください。勝手な事をして申し訳ありません』


これは‥‥ダメだ。


今すぐ名切元さんの家に行って、強く抱きしめてしまいたい衝動が半端ない。

明日の打ち合わせ相手が俺の学生時代の友人なのもちゃんと分かったうえで、俺の仕事のスタンスも理解したうえで、更に申し訳ないとは。



名切元さんは実は俺の事が好きなんじゃないだろうか?と思った事は、何度もある。ぶっちゃけ、今も思ってしまいそうだ。

俺自身も周りの状況も理解して、こんなに心を尽くしてくれるだから仕方ない。

でも、違うのだ。いや、所長として上司としての俺は好きだと思う。だが、それは異性として、とは別の話だ。

だからこそ、俺は彼女の種類を知り、接近して信頼関係を築かないといけない。でないと、捕獲もできやしない。
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