所長による小動物系女子の捕獲計画
名切元さんと同じく当惑した染谷が連れて来てくれたのは小料理屋より落ち着いた、割烹より気取らない店。流石、出来る営業は良い店を知っている。
「いいな、ここ」
突き出しの卯の花とインゲンの胡麻汚しをゆっくりと咀嚼しながら染谷を見ると、子供のように嬉しそうな顔をする。
「だろ?酒も料理も良いし、雰囲気良くてリラックス出来るし。最近の俺のイチオシだ。多和田大先生の突発性の不機嫌も治ったか?」
「美味い料理があるからな」
ニヤリと答えたら、隣からぷっと吹き出す声がする。
「名切元さん、何?」
「いえ、だって、おかしくて。多和田さんって仕事に入り込んだ時は平気で一日とか食事忘れちゃうから」
「美味しいものは好きだよ。ただ、バランスがうまく取れないだけ」
そう、バランスの問題だ。普通、いくら仕事に集中してても食欲や睡眠欲は感じるだろうけど、俺は感じない。生きるための欲求さえもウェイトがゼロになってしまう。
「いいな、ここ」
突き出しの卯の花とインゲンの胡麻汚しをゆっくりと咀嚼しながら染谷を見ると、子供のように嬉しそうな顔をする。
「だろ?酒も料理も良いし、雰囲気良くてリラックス出来るし。最近の俺のイチオシだ。多和田大先生の突発性の不機嫌も治ったか?」
「美味い料理があるからな」
ニヤリと答えたら、隣からぷっと吹き出す声がする。
「名切元さん、何?」
「いえ、だって、おかしくて。多和田さんって仕事に入り込んだ時は平気で一日とか食事忘れちゃうから」
「美味しいものは好きだよ。ただ、バランスがうまく取れないだけ」
そう、バランスの問題だ。普通、いくら仕事に集中してても食欲や睡眠欲は感じるだろうけど、俺は感じない。生きるための欲求さえもウェイトがゼロになってしまう。