所長による小動物系女子の捕獲計画
その話、申し訳ないけど凄く納得出来る。染谷さんは男女関係なく人との距離が近い。多分、多和田さんが一緒でなければ、私は上手く対処出来てないだろうくらい、近い。
「社会人になってもそのままだったんだけど、ある日、大切にして下さいって怒られたんだって。相手じゃなくて、染谷自信を大切にして下さいって」
「染谷さん自身ですか?」
「そう。そのままじゃ自分を無駄に消費しちゃう、勿体無いって。いつも仏様みたいに優しいのにピシャリと容赦なく怒られたって」
「その方が奥様なんですね」
「うん。俺の人生の救世主だって笑ってた。けどさ、もしかして染谷が自分を大切に出来なかったの、俺のせいでもあるのかな」
最後の言葉はそれまでと違って、多和田自身に問いかけているみたいで、返事が出来ない。安易に大丈夫、違いますなんて、きっと一番言っちゃいけない言葉だ。
「ごめん、独り言だから。そんな顔しないで」
自分の顔は分からないけど、ポンポンと私の頭を撫でる多和田さんの表情はやりきれない淋しさが隠せてなくて‥‥。
「社会人になってもそのままだったんだけど、ある日、大切にして下さいって怒られたんだって。相手じゃなくて、染谷自信を大切にして下さいって」
「染谷さん自身ですか?」
「そう。そのままじゃ自分を無駄に消費しちゃう、勿体無いって。いつも仏様みたいに優しいのにピシャリと容赦なく怒られたって」
「その方が奥様なんですね」
「うん。俺の人生の救世主だって笑ってた。けどさ、もしかして染谷が自分を大切に出来なかったの、俺のせいでもあるのかな」
最後の言葉はそれまでと違って、多和田自身に問いかけているみたいで、返事が出来ない。安易に大丈夫、違いますなんて、きっと一番言っちゃいけない言葉だ。
「ごめん、独り言だから。そんな顔しないで」
自分の顔は分からないけど、ポンポンと私の頭を撫でる多和田さんの表情はやりきれない淋しさが隠せてなくて‥‥。