所長による小動物系女子の捕獲計画
爆笑してるせいで、多和田さんに強く抱きしめられるみたいになる。

「た、多和田さん、苦しいで、す」

「あ、あぁ、ごめん。あんまり可愛いもんだから」

この状態でさらっとそんな事言わないで欲しい。顔どころか全身が真っ赤になってしまう。

「あの、で‥‥‥」

「何もないよ。何もしてない。俺も酔い潰れてる女性襲うほど不自由してないし、鬼畜でもないよ。抱きしめて寝てるのは不可抗力」

「不可抗力、ですか?」

前半のセリフも引っかかるが、とりあえずはこの状態の解説をしてもらうのが先なのでスルーする。

「友達に言われた事ない?酔って寝てる時、脱ぐクセあるって」


血の気が引く時の音を初めて聞いた。サーッという音をBGMに必死に確認を取る。

「あの、じゃあ私が自分で?」

「うん、そう。でも流石にこれ以上脱がれると困るからね。抱きしめて止めて、そのまま二人とも寝ちゃったってわけ」
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