所長による小動物系女子の捕獲計画
「ーー本当に、いいんですか?」

「ハハッ、くどいって。いいよ。近くのカフェでコーヒー飲んでるから、用意できたら連絡してよ」

「はいっ!」

思わず頭を撫で回したくなる満面の笑みで元気よく返事する名切元さんに、俺も表情が緩むのを抑えきれない。

「いい返事だ」

冗談めかして答えると、名切元さんの笑い声が聞こえた。



⌘ ⌘ ⌘


名切元さんのアパートの近くにコーヒーショップがあったので、そこで彼女からの連絡を待つ事にする。テラス席に座ったのは電話をするためだ。

昨日、打ち合わせに出てそのまま飲みに行った俺に伝達事項があったらしい。昨夜、稲田から留守電が入っていた。

「稲田か?悪いな、連絡が遅くなった」

電話がかかってきたのは多分、俺が染谷の告白に固まっていた頃だ。
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