所長による小動物系女子の捕獲計画
梨乃side
「うさぎ、ではないか」
昼下がりの事務所に突然聞こえた声に、事務処理の手を止めて顔を上げる。声の主はこの事務所のボス、多和田 大翔さん。どうやら無意識で出てしまった声らしく、顔を上げた私を見てちょっと気まずそうだ。
「うさぎですか?」
「名切元さんは寂しがりや?」
続いたのは、これまた意味不明な質問。うさぎイコール寂しがりやっていう連想は浮かぶけれど、いきなりそんな事を言い出す彼の頭の中は理解不能だ。
「ん?‥‥そうですね。特別一人が好きだということもないですが、一人で買い物や食事をすることも嫌いではないですし。寂しがりやではないと思います」
「そうか。ありがとう」
丁寧にお礼をいわれたので、この会話は終了らしい。正直、どうしてそんな質問をされたのか聞きたいところだけど、今は仕事中で相手は上司だ。
しぶしぶ視線をデスクに戻し、作業を再開させた。
昼下がりの事務所に突然聞こえた声に、事務処理の手を止めて顔を上げる。声の主はこの事務所のボス、多和田 大翔さん。どうやら無意識で出てしまった声らしく、顔を上げた私を見てちょっと気まずそうだ。
「うさぎですか?」
「名切元さんは寂しがりや?」
続いたのは、これまた意味不明な質問。うさぎイコール寂しがりやっていう連想は浮かぶけれど、いきなりそんな事を言い出す彼の頭の中は理解不能だ。
「ん?‥‥そうですね。特別一人が好きだということもないですが、一人で買い物や食事をすることも嫌いではないですし。寂しがりやではないと思います」
「そうか。ありがとう」
丁寧にお礼をいわれたので、この会話は終了らしい。正直、どうしてそんな質問をされたのか聞きたいところだけど、今は仕事中で相手は上司だ。
しぶしぶ視線をデスクに戻し、作業を再開させた。