所長による小動物系女子の捕獲計画
莉乃side
「ありがとうございました」
アパートの前でペコリと頭を下げると、多和田さんが眉尻を下げて、焦れたように声を出す。
「お礼を言ってくれるのは嬉しいんだけど、心配だから部屋に入る所まで見届けたいんだ。先に帰ってくれないかな?」
わざわざ車で送ってもらったのだから、とアパートの前で見送ろうとしている私の行動に困っているらしい。
「そう、ですか?でも、ずっと運転して頂いて、わざわざ送ってもらったのに」
「ーーーそんなに帰るのを拒否するなら、部屋に押しかけるよ?」
唸るような低い声で言われた突然のセリフにびっくりして固まってしまう。
「へっ?あの、私の部屋に、ですか?」
「いや、‥‥冗談だ。とにかく、女性を遅くに道端に立たせて置きたくないんだ。先に部屋に入って欲しい」
「‥‥分かりました。あの、今日はありがとうございました。おやすみなさい」
名残惜しいけれど、私が部屋に入らなければ多和田さんもいつまでも帰れない。もう一度お礼を言って、部屋に帰った。
アパートの前でペコリと頭を下げると、多和田さんが眉尻を下げて、焦れたように声を出す。
「お礼を言ってくれるのは嬉しいんだけど、心配だから部屋に入る所まで見届けたいんだ。先に帰ってくれないかな?」
わざわざ車で送ってもらったのだから、とアパートの前で見送ろうとしている私の行動に困っているらしい。
「そう、ですか?でも、ずっと運転して頂いて、わざわざ送ってもらったのに」
「ーーーそんなに帰るのを拒否するなら、部屋に押しかけるよ?」
唸るような低い声で言われた突然のセリフにびっくりして固まってしまう。
「へっ?あの、私の部屋に、ですか?」
「いや、‥‥冗談だ。とにかく、女性を遅くに道端に立たせて置きたくないんだ。先に部屋に入って欲しい」
「‥‥分かりました。あの、今日はありがとうございました。おやすみなさい」
名残惜しいけれど、私が部屋に入らなければ多和田さんもいつまでも帰れない。もう一度お礼を言って、部屋に帰った。