所長による小動物系女子の捕獲計画
「もちろんです」

きちんと社会人らしく答える。でも、アシスタントの二人にもコーヒーを配りに行くためにくるりと背を向けると、我慢出来ずに表情を弛めてしまった。

ほんと、可愛い。アイスが好きだったり、オヤツがあるとテンション上がったり。

身長は私より30センチ以上高いのに、生態はなんだか小動物だ。オヤツを見せた時の嬉しそうな顔とか子犬だし、母性本能をくすぐる。

三つ年上で、若くして成功している将来有望な建築家。多分、経済的にも成功している男性だけど、普段はまるでそんなギラギラ要素を感じさせない。

穏やかな空気をまとって、いつも飄々としている。

それが多和田大翔さんだ。











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