ナミダ列車
「降りないの？」


さっきの駅は1駅しか進んでないからすぐに地元の駅につく。



「降りないよー。俺トイレ行ってくるね」



なんて手をヒラヒラ振ってデッキに向かう。



「いったいどこいくんだろ…｣



そんなことを考えながらいつの間にか真田くんのペースで、辛いことが吹っ飛んでるなぁって思う。



「や、こ」



突然グイッて力と一緒に大好きな人の少し焦ったような声が降ってくる。



「え？」



まさかいるはずのない人の声に犯人は真田くんだと気づく。



「真田くんったら…」


「俺が頼んだ」


「なんで？」



あなしのことなんか好きじゃないくせになんでこんなことをしてくるのだろう。
あたしだって真田くんが好きだって言ってるのに。



「話したかった」


「なんのために？あたしは真田君が好きだって…「そんなの認めない」



あたしの話を聞かないで遮った瑛太に腕を掴まれてデッキへと連れていかれる。

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