妄想日記
私と彼

グランドで、サッカー部が練習をしているのを眺めながら、重い鞄を手に校門へと向かう…

「やってるなぁ。」

先輩や監督の大きな声が、響くなか私の視線のその先に彼はいた。

彼の名は、松崎脩平くん。私の大好きな人でもあり、私の彼氏でもある。

(日記の中では…)

「来週だもんね。親善試合。」

私が通う都立明成学園と姉妹校の曙学園が、来週末に親善試合を行う。

「頑張って…」

彼の姿にそう小さく語りかけながら、私は学校をあとにした。


家に帰ると真っ先に部屋に駆け込み、引き出しから日記を取り出し、今日の事を書き始めた。

「今日は、脩平くんと付き合って二ヶ月目!!学校から帰ってる途中に寄ったスタバで愉しくお喋り。」

ほんとは、こんなこと書いちゃダメなんだけど、バレなきゃいいよね?見せる訳じゃないし。

「来週末に行われる親善試合に応援に来てほしいって、誘われちゃった。」

好きだけど、彼の周りにはいつも可愛い女の子が何人も居て、私が他の事で近くを通ろうとしただけでも、嫌そうな顔をされる。

だから、日記の中だけは、彼は私のモノ…。

「いつか、ちゃんと話してみたいな!」

そんな事を呟きながら、課題に取りかかる。

でも、頭の中は、彼でいっぱい!

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