【短】先輩、笑って



「先輩のばか〜…っ」




私、まだ話したいことがあったのに。



まだ先輩に、好きって伝えてないのに。




それなのに私のこと忘れちゃうなんて、先輩、ズルいです。






**





あれから1週間。





「えー…っと、美奈!」

「おお!正解です!」




先輩は、泣いた私をどうにか元気付けようと一生懸命私の名前を覚えようとしてくれていた。




そして今日は待ちに待った練習試合当日。



顧問から発表されたスタメンには、当然ながら先輩の名前も入っている。




「よーし!美奈のために絶対勝ってやるからな!見てろよ?」

「はい!期待してます」



先輩の気合いは朝から十分だ。




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