【短編】夏恋~君とふたりっきり~
「電車すげー混んでた!」
旭くんがテンション高めに言うと、隣にいた咲斗くんが「旭に痴漢されたんだけど」と笑顔で話す。
あぁ、咲斗くんの笑顔何日ぶりだろう。
夏休みに入って10日くらい経つけど、もう1年くらい会ってない感じがする。
相変わらずかっこよくて、見とれてしまう。
「てか2人浴衣かわいーじゃん」
旭くんが褒めてくれて、純子も照れながら「うそーっ」と返している。
明るい2人はお似合いだよなぁ、旭くんも純子のこと好きそうなのに。上手くいくといいな。
花火の打ち上げ会場まで出店を見ながら歩くことになった。