【短編】画面越しのカタオモイ。
そんな小さな醜い嫉妬のかたまりをサブ部屋へ綴った。
綴れば綴るほど、胸が苦しい。
要らないキモチを吐き捨ててるだけなのに。いつもならスッキリ出来てるのに。
自分に言い聞かせてるようで、言葉のおおむ返しがとても痛い。
きっとこの恋は叶わない。
だって、こうやって眺めているだけの恋だから。
同じクラスってだけでも奇跡なのだ。
スマホを布団の片隅に放ると不思議なくらい心が軽くなって、ありえない言葉が口から飛び出た。
「もういいや」
その言葉は魔法だった。
SNSよりも有効だった。
1年間のカタオモイ。
楽しかったし、辛かった。
ドキドキでワクワクでハラハラしたカタオモイ。
今まで泣きたくても流せなかった涙は今、終止符を打たせてくれる。
静かに思うがままに泣いた。
落ち着いた頃、再びSNSに投稿した。
【ありがとう!さよならカタオモイ!】
いつかまた恋する日がきたら、その時は絶対――。
END.