女トモダチ
蘭の言葉は図星だった。

セイラとハルトが付き合っているときが一番楽しかった。

セイラにバレないようにハルトと密会するのも、連絡を取り合うのも、そのスリルと背徳感がたまらなくて。

でも二人が別れて、あたし達が正式に付き合いだした後、心の中に小さな穴が開いてしまったかのようだった。

ハルトが自分の彼氏になったのは嬉しかったし、幸せだったように思う。

だけど何かが違った。

「大丈夫。あたしとハルトはラブラブだから」

笑って誤魔化したはずなのに目の下が引きつる。

頭の中に浮かぶのは、セイラと怜音先輩のこと。

あの二人がもし付き合うことになったら……？

そう考えるといてもたってもいられない気持ちになる。

でも呼び出されたからって告白されると決まったわけではない。

大丈夫。大丈夫だから。

必死になって自分を励ます。

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