女トモダチ
「あたしは一度も食べたことないよ。もちろん、うちの家族も全員」
「あっ、そっか。真子はご飯派だもんね。真子のお母さんはいいなぁ~毎日美味しそうな料理作ってくれて。私みたいに朝からパンなんて買う必要ないかぁ」
「パンの方がいいよ。弟たちも前に食べたいって言ってたし。それに、お弁当っていっても夕飯の残りなんだから」
「ううん、夕飯の残りだっていいよ!ちゃんと彩りと栄養を考えて毎日お弁当を作ってもらえるなんて幸せなことだよ!」
ニコリと笑ってパンの包みに手を伸ばしたセイラ。
「――じゃあ、交換してよ」
「え?」
「このお弁当とセイラのパン、交換して」
嫌でしょ?口では何とでも言えるんだから。
困ったように笑いながら、『でも、それはお母さんが真子に作ってくれたものだから』って言い訳しなよ。
お弁当をグイッとセイラに押しつけると、セイラはお弁当の中を覗き込んで顔をあげた。
「えっ!?いいの!?」
目をキラキラと輝かせて嬉しそうにお弁当を受け取るセイラ。
「あっ、かわりにこのパン全部食べてね。真子のために作ったお弁当なのに……おばさん、ごめんなさい!ありがとうございます!いただきます!」
何の躊躇もなくお弁当を頬張るセイラ。
「美味しい~!やっぱり真子のお母さんって料理上手だね!お弁当、嬉しいなぁ」
ニコニコしながら食べ進めるセイラの横で受け取ったパンをかじる。
口の中に広がる小麦粉の味に頬がゆるむ。
「美味しい……」
こんなにおいしい物をセイラは毎日食べているなんて。
あたしは外食なんてほとんどできないのに。
やっぱりズルい。セイラはズルい。
心の中にセイラに対する嫉妬の念が燃え上がる。
「あっ、そっか。真子はご飯派だもんね。真子のお母さんはいいなぁ~毎日美味しそうな料理作ってくれて。私みたいに朝からパンなんて買う必要ないかぁ」
「パンの方がいいよ。弟たちも前に食べたいって言ってたし。それに、お弁当っていっても夕飯の残りなんだから」
「ううん、夕飯の残りだっていいよ!ちゃんと彩りと栄養を考えて毎日お弁当を作ってもらえるなんて幸せなことだよ!」
ニコリと笑ってパンの包みに手を伸ばしたセイラ。
「――じゃあ、交換してよ」
「え?」
「このお弁当とセイラのパン、交換して」
嫌でしょ?口では何とでも言えるんだから。
困ったように笑いながら、『でも、それはお母さんが真子に作ってくれたものだから』って言い訳しなよ。
お弁当をグイッとセイラに押しつけると、セイラはお弁当の中を覗き込んで顔をあげた。
「えっ!?いいの!?」
目をキラキラと輝かせて嬉しそうにお弁当を受け取るセイラ。
「あっ、かわりにこのパン全部食べてね。真子のために作ったお弁当なのに……おばさん、ごめんなさい!ありがとうございます!いただきます!」
何の躊躇もなくお弁当を頬張るセイラ。
「美味しい~!やっぱり真子のお母さんって料理上手だね!お弁当、嬉しいなぁ」
ニコニコしながら食べ進めるセイラの横で受け取ったパンをかじる。
口の中に広がる小麦粉の味に頬がゆるむ。
「美味しい……」
こんなにおいしい物をセイラは毎日食べているなんて。
あたしは外食なんてほとんどできないのに。
やっぱりズルい。セイラはズルい。
心の中にセイラに対する嫉妬の念が燃え上がる。