女トモダチ
「ハルト君、メチャクチャ怒ってたね~。真子ってばまだ仲直りしてないの~?」

「うん……」

あたしは意地っ張りだ。

昨日のハルトとのケンカだってハルトだけを一方的に責めたあたしが悪いって分かってる。

それに、最後の捨て台詞だって。

あんなこと言ったらハルトが傷付くって分かっていたのに自分を止めることができなかった。

こんなはずじゃなかったのに。

最近そんなことばっかり考えている。

何もかもが全然うまくいかない。

「――ちょっ、真子ってばなんで泣いてんのよ!?」

蘭が驚いたようにうつむいているあたしの顔を覗き込む。

< 144 / 231 >

この作品をシェア

pagetop