女トモダチ
「中学時代、浮気されてその痛みを知ったんじゃないの?それなのにどうして今度は自分が同じことしようとしてるの?」

「……っ」

「ハルト、本当最低だよ!」

ハルトのことをきつく睨み付ける。

怒りをぶつけると、徐々に気持ちが落ち着いてきた。

セイラとのことは心底ムカつくけど、きっと一瞬の気の迷いがあったんだ。

保健室の中で二人っきり。しかも、セイラのYシャツは水に濡れ透けていた。

ちょっとした間違いだっただけ。

それに、ハルトはあたしを愛してくれている。

何故かそんな自信があった。

もう一度謝ってきたら許そう。

そう思っていたあたしの耳に、予想外の言葉が飛び込んできた。
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