女トモダチ
最近、ハルトに対してトキメキだけじゃない感情を抱いていたのは確かだ。

昨日だってケンカしたし、言い合いになったりすることもあった。

だけど、まさか別れようって言われるなんて考えたこともなかった。

胸が苦しい。

『別れよう』って言われて初めて思い知る。

こんなにもハルトのことが大好きだったんだって。


「最低……!!」

零れてしまった涙を手の甲で拭う。

グッと拳を握り締めてそう呟いた時、前から歩いてきた人物に気が付いた。

< 156 / 231 >

この作品をシェア

pagetop