女トモダチ
「先輩ってば階段から落ちて頭おかしくなっちゃったのかな～」

学食を出ると蘭は呆れたように笑った。

「セイラが先輩のこと階段から突き落としたとでも言いたかったのかね。自分で足を滑らせて落ちたっていうのがよっぽど恥ずかしかったのかも」

「ねぇ、蘭」

「ん～？」

「もしかしたら、本当にセイラかもしれないよ」

「……ハァ～？真子ってば何言ってんのよ～！」

「蘭は見たんでしょ？セイラがあたしの机にマジックで落書きしたところ」

「あぁ、あれ。見たよ」

「何か感じなかった？」

「何かって……。セイラがキレたんだな、とは思ったよ。まぁうちらも色々セイラに嫌がらせしてたじゃん？多少やり返されても仕方がないよ」

「そうじゃなくて。セイラってそういうことする子だったっけってこと」

能天気そうに答える蘭にイラついて口調が荒くなる。
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