女トモダチ
「あっ、何その顔。なんでニラむのよ」
蘭が不愉快そうに眉間にしわを寄せる。
「なんかすごい嫌な言い方」
「えー、なんであたしが責められてんの?」
「別に蘭を責めてるわけじゃないけどさ」
「だったら、なんでそんな顔してんの?真子って思ったこと全部顔に出るから気を付けなよ?セイラにもそういう気持ち伝わってたんじゃないの~?」
蘭ってこういう子だったっけ。
いつもは明るくてハキハキしたしゃべり方の蘭に好感を持っていたけど、今日は違う。
嫌味ったらしくて無神経な物言いに苛立つ。
「てかさぁ、そもそもセイラのことハブろうって言ったのも真子だからね」
蘭の言葉が胸に刺さる。確かにあたしが蘭にそう提案した。