女トモダチ
「だって……」
ハルトとセイラとの三角関係になり、怒涛のように日々が過ぎていった。
小さな不満が募りに募って爆発し、あたしはセイラから距離を置くことにした。
ううん、それだけじゃ満足できずに蘭を利用してセイラを苦しめようとした。
今、冷静になって考えるとあたしは自分でも信じられないぐらいひどいことをセイラにしてきた。
「そんな暗い顔しないでくんない~?こっちまでテンション下がるから。それにさ、あたし言ったじゃん。あとで後悔しても知らないからね、って。で、真子ってばなんて答えたか覚えてるわけ?」
蘭の問いかけに心の中で答える。
――後悔なんてしないから。
確かにあたしはそう答えた。
絶対に後悔なんてしないと思うぐらい、セイラが憎かったから。