女トモダチ
みっちゃんと別れてからもたとえようのない恐怖が募っていた。
歩きながら何度も振り返る。後ろを歩く人に怪訝な表情で見られてもその衝動は止められなかった。
凶器を持ったセイラが後ろにいて頭を殴られるんではないかという妄想が頭に広がる。
みっちゃんの話はきっと嘘ではない。
あたしの身を心配して連絡をくれたに違いない。
「ハァ……」
頭の中がグチャグチャだった。
あたしは一体セイラの何を見ていたんだろう。
何を知っていたんだろう。
そういえば、セイラはあたしの話をよく聞いてくれた。
だからあれこれとセイラに話した。
でも、逆にセイラはどう……?
セイラの家がお金持ちということぐらいしか知らない。
セイラは自分の話をほとんどしなかった。
全身が鉛のように重たかった。
様々なことを知り、自分の中の許容量を超えてしまったようだ。
ゆっくりとした歩幅で歩みを続けていると、ポケットの中のスマホが鳴り始めた。
「もしもし?」
耳に当てると、「あっ、真子~?お母さん。今すぐ帰ってきて!!」
母は急かすように言った。
「もしかして、何かあったの!?」
慌てて聞き返す。
「そうじゃなくて!セイラちゃんがうちに来てくれてるから」
――セイラが!?どうしてうちに……!?
言いようもない不安が全身に込み上げてくる。
母の言葉に答えることなく、あたしはスマホを握り締めて駆け出していた。
歩きながら何度も振り返る。後ろを歩く人に怪訝な表情で見られてもその衝動は止められなかった。
凶器を持ったセイラが後ろにいて頭を殴られるんではないかという妄想が頭に広がる。
みっちゃんの話はきっと嘘ではない。
あたしの身を心配して連絡をくれたに違いない。
「ハァ……」
頭の中がグチャグチャだった。
あたしは一体セイラの何を見ていたんだろう。
何を知っていたんだろう。
そういえば、セイラはあたしの話をよく聞いてくれた。
だからあれこれとセイラに話した。
でも、逆にセイラはどう……?
セイラの家がお金持ちということぐらいしか知らない。
セイラは自分の話をほとんどしなかった。
全身が鉛のように重たかった。
様々なことを知り、自分の中の許容量を超えてしまったようだ。
ゆっくりとした歩幅で歩みを続けていると、ポケットの中のスマホが鳴り始めた。
「もしもし?」
耳に当てると、「あっ、真子~?お母さん。今すぐ帰ってきて!!」
母は急かすように言った。
「もしかして、何かあったの!?」
慌てて聞き返す。
「そうじゃなくて!セイラちゃんがうちに来てくれてるから」
――セイラが!?どうしてうちに……!?
言いようもない不安が全身に込み上げてくる。
母の言葉に答えることなく、あたしはスマホを握り締めて駆け出していた。