女トモダチ
「真子だけだったから。私のことちゃんと友達だって言ってくれるの。親友って言ってもらえて本当に嬉しかったし、私は今も真子が親友だって思ってる」

「うん……」

胸がチクリと痛む。あたしはセイラにひどいことをたくさんした。

それなのに、セイラは懲りずにあたしを今も親友だと言ってくれる。

喉の奥がキュッと詰まったような息苦しさを感じた。

自分が何かとんでもないことをしてしまったのかもしれないという後悔が波のように訪れる。

「私ね、真子に話しておかないといけないことがあるの。この話を聞いても信じてもらえないかもしれない。でも、私は真子に――」

セイラが何かを言いかけた瞬間、「痛い……っ、頭が……頭が……」セイラはブランコから転がり落ちてその場にうずくまった。
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