女トモダチ
「オーディションって?あぁ、もしかして文化祭にやるミスコン?」

毎年各学年合わせてファイナリスト10人がステージにのぼりその年の美を競い合う。

そういえばその10人をどうやって決めているのか知らなかった。

「オーディションってミスコンなの?あれって強制なのかな?」

「強制ではないんじゃない?出たい人が立候補するんだと思う。でも、セイラなら絶対ミスになれるよ!」

ほぼ間違いなく99パーセントの確率で。

この学校にセイラ以上の美女を見たことがない。

「ううん。無理無理!あたし、あがり症だし、大勢の人の前に立つのは苦手だから」

「えー、もったいないって!それならあたしも一緒にオーディション受けようか?」

「うーん、でも真子が一緒なら考えてみようかなぁ」

何の気なしに放った一言だった。

セイラがミスに選ばれたら親友のあたしにとって誇りだし、引っ込み思案な性格のセイラの自信につながると思っていたから。

「――ぶっ!!」

すると突然、隣の席の先輩が目を見合わせて吹き出した。

え?なに?

困惑して先輩たちに視線を向ける。




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