女トモダチ
学校が終わると、あたしは真っすぐ家に帰り玄関の扉を開けた。
「ただいま~!」
「真子、お帰り!ちょっとお母さん銀行に行ってくるからみんなの面倒みててね」
キッチンから飛び出してきた母はもう何年使っているのかもわからないぐらい擦れ切れたエプロンをダイニングテーブルの椅子に引っ掛けてあたしの横を通り過ぎていった。
「えっ?お母さん今日仕事は?」
「今日は保育園の参観日だったから休み。それで保育参観が終わった後、みんなを連れて帰ってきたの」
母は慌ただしく動き回る。
「ふーん。すぐに帰ってきてよ?」
「わかったわかった!あと、洗濯物回しておいてくれる?一回目に干した洗濯物はとりこんで畳んでおいてね。じゃあ、行ってきます!」
「ちょっ、もう!人の話ちゃんと聞いてないんだから!」
玄関を飛び出していった母に盛大な溜息をついた後、リビングに行くとそこには壮絶な状況が広がっていた。
3人の幼児と1人の乳児が好き勝手に部屋を散らかし、遊んでいる。
うちは4男1女の5人姉弟。女はあたしだけ。しかも、弟は5歳3歳2歳0歳。
あたしを産んだ後、なかなか子宝に恵まれなかったという話は母から聞いたことがあった。
一人目の弟が産まれたとき、あたしは心の底から喜んだ。
けれど、そのあとも毎年のように家族が増えていくことが少しづつあたしのストレスに繋がっていった。
「ただいま~!」
「真子、お帰り!ちょっとお母さん銀行に行ってくるからみんなの面倒みててね」
キッチンから飛び出してきた母はもう何年使っているのかもわからないぐらい擦れ切れたエプロンをダイニングテーブルの椅子に引っ掛けてあたしの横を通り過ぎていった。
「えっ?お母さん今日仕事は?」
「今日は保育園の参観日だったから休み。それで保育参観が終わった後、みんなを連れて帰ってきたの」
母は慌ただしく動き回る。
「ふーん。すぐに帰ってきてよ?」
「わかったわかった!あと、洗濯物回しておいてくれる?一回目に干した洗濯物はとりこんで畳んでおいてね。じゃあ、行ってきます!」
「ちょっ、もう!人の話ちゃんと聞いてないんだから!」
玄関を飛び出していった母に盛大な溜息をついた後、リビングに行くとそこには壮絶な状況が広がっていた。
3人の幼児と1人の乳児が好き勝手に部屋を散らかし、遊んでいる。
うちは4男1女の5人姉弟。女はあたしだけ。しかも、弟は5歳3歳2歳0歳。
あたしを産んだ後、なかなか子宝に恵まれなかったという話は母から聞いたことがあった。
一人目の弟が産まれたとき、あたしは心の底から喜んだ。
けれど、そのあとも毎年のように家族が増えていくことが少しづつあたしのストレスに繋がっていった。