女トモダチ
困惑
「今日、真子も一緒でいいかな?私ね、デートってしたことがなくて緊張しちゃいそうだから……」
「……あぁ。分かった」
放課後、セイラとともにハルトの席に向かうと、ハルトは気まずそうに視線を下げた。
「よかった。じゃあ、行こうか!」
セイラは明るい声で言うと、私に腕を絡めて歩き出す。
その後ろからハルトがついてくる。
「ねぇ、これって逆じゃない?」
「逆?」
「普通は、セイラとハルトがこうやって歩いてあたしが後ろからついていく感じでしょ」
「……確かに……そうだね。でも、私まだダメなの。清水君と二人っきりになったりすると心臓がドキドキしちゃって目もみられなくて。何をしゃべったらいいのかもわからなくて頭がパンクしちゃいそうになるんだ」
「そんなの少しすれば慣れるよ」
「そうなのかなぁ?」
困ったように笑う純粋なセイラに胸がキュッと痛む。
セイラは昔からそう。真っ白。純白そのもの。
だから計算して誰かをあざむこうとしたり、嫉妬したり、妬んだり、疑うこともない。
そんなセイラのそばにいると、自分がどんなに真っ黒な人間か思い知らされる。
「……あぁ。分かった」
放課後、セイラとともにハルトの席に向かうと、ハルトは気まずそうに視線を下げた。
「よかった。じゃあ、行こうか!」
セイラは明るい声で言うと、私に腕を絡めて歩き出す。
その後ろからハルトがついてくる。
「ねぇ、これって逆じゃない?」
「逆?」
「普通は、セイラとハルトがこうやって歩いてあたしが後ろからついていく感じでしょ」
「……確かに……そうだね。でも、私まだダメなの。清水君と二人っきりになったりすると心臓がドキドキしちゃって目もみられなくて。何をしゃべったらいいのかもわからなくて頭がパンクしちゃいそうになるんだ」
「そんなの少しすれば慣れるよ」
「そうなのかなぁ?」
困ったように笑う純粋なセイラに胸がキュッと痛む。
セイラは昔からそう。真っ白。純白そのもの。
だから計算して誰かをあざむこうとしたり、嫉妬したり、妬んだり、疑うこともない。
そんなセイラのそばにいると、自分がどんなに真っ黒な人間か思い知らされる。