女トモダチ
「真子、足ケガしたんだろ?神条、悪いけど生物室行ったら真子を保健室に連れて行くって伝えて」
ハルトの言葉にセイラが「うん。分かった」とうなずく。
でも、その顔は真っ青であたしよりも動揺しているのが手に取るようにわかる。
「真子、乗って」
ハルトがあたしの足元にかがんで背中に乗るように促す。
本当はすぐに『大丈夫』と言うつもりだった。
だって足のケガなんて大したこともないし、湿布を貼ればすぐに良くなる。
だけどこれはハルトと二人っきりになれるまたとない絶好のチャンスだ。
「でも……」
渋るあたしの背中を押したのはセイラだった。
「真子、早く清水君に保健室に連れて行ってもらって?先生には私がちゃんと伝えておくから。骨とかに異常があったら大変だよ!」
「セイラ……」
「ほら、真子。早く」
ハルトに再び促され、あたしは自分の体をハルトに預けた。
大きくて温かい背中。首筋にそっと顔を埋めてみると、ハルトの首筋から大好きな甘い香水の匂いがした。
「清水君、真子のことお願いします!私、先生に伝えてくるから!」
セイラが階段を駆け下りていく。
自分の彼氏が親友をオンブしているのに、何にも感じないの?
きっとセイラは何も感じていない。
あたしなど自分の脅威になるはずがないって心のどこかで過信しているんだろう。
あたしが逆の立場なら、絶対に嫉妬してヤキモチを焼いているに違いない。
まただ。またセイラと自分の差を痛感させられた。
悔しい。悔しくて仕方がない
「ちゃんとつかまってろよ?」
ハルトの言葉にこたえるように、あたしはぎゅっとハルトの首元に腕を回した。
ハルトの言葉にセイラが「うん。分かった」とうなずく。
でも、その顔は真っ青であたしよりも動揺しているのが手に取るようにわかる。
「真子、乗って」
ハルトがあたしの足元にかがんで背中に乗るように促す。
本当はすぐに『大丈夫』と言うつもりだった。
だって足のケガなんて大したこともないし、湿布を貼ればすぐに良くなる。
だけどこれはハルトと二人っきりになれるまたとない絶好のチャンスだ。
「でも……」
渋るあたしの背中を押したのはセイラだった。
「真子、早く清水君に保健室に連れて行ってもらって?先生には私がちゃんと伝えておくから。骨とかに異常があったら大変だよ!」
「セイラ……」
「ほら、真子。早く」
ハルトに再び促され、あたしは自分の体をハルトに預けた。
大きくて温かい背中。首筋にそっと顔を埋めてみると、ハルトの首筋から大好きな甘い香水の匂いがした。
「清水君、真子のことお願いします!私、先生に伝えてくるから!」
セイラが階段を駆け下りていく。
自分の彼氏が親友をオンブしているのに、何にも感じないの?
きっとセイラは何も感じていない。
あたしなど自分の脅威になるはずがないって心のどこかで過信しているんだろう。
あたしが逆の立場なら、絶対に嫉妬してヤキモチを焼いているに違いない。
まただ。またセイラと自分の差を痛感させられた。
悔しい。悔しくて仕方がない
「ちゃんとつかまってろよ?」
ハルトの言葉にこたえるように、あたしはぎゅっとハルトの首元に腕を回した。