女トモダチ
「これ、パパにもらったの。お友達と映画でも観に行きなさいって」
セイラが取り出したのは新作ホラーの全国共通鑑賞券だった。
あれ……?
これってもしかして……ハルトと一緒に観に行こうと約束していた映画?
「ホラーなんだけど、一緒にいかない?今日ってこれから時間あるかな?」
「え……?今日……?」
「うん。今日なら放課後の委員会もないし、いいかなって。あっ、でももちろん真子に予定があるなら無理にとは言わないからね」
「えっと……」
思わず考え込んでしまった。
正直にセイラに話そうか。今日この映画をハルトと一緒に観に行くって。
でもせっかくセイラが誘ってくれたのに悪いかな。
答えに困っていると、斜め上から「あっ、それ」と誰かの声が降ってきた。
振り返るとそこにはハルトが立っていた。
「今日俺らが観に行くやつじゃん」
ハルトの言葉にセイラが「えっ」と声を漏らしてあたしに視線を向ける。
「そ、そうだったんだ?真子ってば言ってくれればよかったのに!あっ、それなら二人で行ってきて?」
チケットを差し出すセイラ。でも、ハルトは受け取らなかった。
「いや、俺も2枚持ってるから。あ、つーか今日もし神条が暇なら3人でいく?」
「……え?」
ハルトの言葉に弾かれたように顔を持ち上げる。
なんで?
どうして。どうしてそうなるの?
顔が引きつる。
セイラのことは好きだよ。大好きだよ。
だって親友だもん。
でも、今日はあたしとハルト二人っきりでデートするはずだったのに。
それなのに――。
セイラが取り出したのは新作ホラーの全国共通鑑賞券だった。
あれ……?
これってもしかして……ハルトと一緒に観に行こうと約束していた映画?
「ホラーなんだけど、一緒にいかない?今日ってこれから時間あるかな?」
「え……?今日……?」
「うん。今日なら放課後の委員会もないし、いいかなって。あっ、でももちろん真子に予定があるなら無理にとは言わないからね」
「えっと……」
思わず考え込んでしまった。
正直にセイラに話そうか。今日この映画をハルトと一緒に観に行くって。
でもせっかくセイラが誘ってくれたのに悪いかな。
答えに困っていると、斜め上から「あっ、それ」と誰かの声が降ってきた。
振り返るとそこにはハルトが立っていた。
「今日俺らが観に行くやつじゃん」
ハルトの言葉にセイラが「えっ」と声を漏らしてあたしに視線を向ける。
「そ、そうだったんだ?真子ってば言ってくれればよかったのに!あっ、それなら二人で行ってきて?」
チケットを差し出すセイラ。でも、ハルトは受け取らなかった。
「いや、俺も2枚持ってるから。あ、つーか今日もし神条が暇なら3人でいく?」
「……え?」
ハルトの言葉に弾かれたように顔を持ち上げる。
なんで?
どうして。どうしてそうなるの?
顔が引きつる。
セイラのことは好きだよ。大好きだよ。
だって親友だもん。
でも、今日はあたしとハルト二人っきりでデートするはずだったのに。
それなのに――。