Memory Puzzle
「おはよう!」
時音は、昨日のさっぱりさを残したまま目を覚ましリビングにやって来た。
「お、おはよう。」
3人は想像と違った…。という顔だ。
「何でそんなにテンション上げてるの…?」
すばるくんが腑抜けた顔で聞いてきた。
「うーん。くよくよしてても、この現実から逃げられる訳じゃ無いんだし笑ってた方が気分も楽だからさ〜。」
時音はそう言うとソファーに座り、朝の情報番組を見始めた。
「時音、朝ご飯は?」
愛衣さんはいっつもご飯の心配してくれるよね〜。と呑気なことを考えながら時音は応える。
「今日はいいや。昨日食べ過ぎてお腹一杯だもん!」
時音は、またテレビに向き続きを見始めた。
『次はなんと!あの有名作家である辻村 奏(つじむら かなで)さんの新作、「翼を持った天使たち」を紹介します!この物語は、飛行機事故に遭った少女たちが異空間に飛ばされ冒険をするというなんともワクワクするお話です。』
時音は、胸がぐっと詰まった。

きっと、私が遭った飛行機事故を元に考えられたんだろうな…。

「時音、そろそろ行くぞ!」
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