Memory Puzzle
「うん」
考え事をしていたら、結構時間が経っていた。
時音は自分が2日間使っていた部屋に行き、ほとんど荷解きしていなかった荷物を適当にまとめ部屋を出た。
「外、凄い雨降ってるから気を付けて。」
すばるくんが靴を履きながら言ってきた。よく見るとすばるくんの肩には鞄が掛かっていた。
「すばるくんも来るの?」
頭に浮かんだ疑問を口にする。
「あぁ。色々不安だし…。」
「え、えっと…。」
「あっいや、そういう事じゃ無いから!勘違いするなよ!」
すばるくんは焦ったように言うと、先に出て行った。

心配、色んな人に掛けてるなぁ。

少し嬉しい。

時音は、荷物を持ち直すとすばるくんに続いて家を出た。
「鍵締めるぞ。」
「うん」
< 103 / 202 >

この作品をシェア

pagetop