Memory Puzzle
思い切ってドアを引くと、美花と梨々花がウロウロとしていたのが目に入った。
「時音！大丈夫だった？！」
「それより、これから大丈夫なの？！」
時音に気付いた途端、2人は駆け寄って来た。
「うん。何とかなるから。彩さんは？」
時音の冷静な態度に少しの間フリーズした2人は、
「「呼んでくる！待ってて！」」
と声を揃えて中に駆けていった。
「意外と賑やかそうな場所だな。」
2人が居なくなったのを見計らって、すばるくんと愛衣さん、晃さんは入ってきた。と言うよりも、2人の勢いが凄すぎて入れなかったのかも知れないが…。
「おかえり！上田さん、今回はありがとうございました。中に入って下さい。」
彩さんは急いだ様子で出てくると、時音たちをリビングに案内した。
「今、時音の実のお父さんと所長の白波が客室で話しているので、少々お待ちください。」
そう言って、彩さんはお茶を出してリビングを出て行った。
数分後、彩さんはまた戻って来ると時音に声をかけた。
「行こうか。時音。」
時音は、リビングを出ると雪斗が居るのに気が付いた。」
「おかえり。まさか、お父さんが生きてたなんてな…。」
雪斗は肩をすくめた。
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