Memory Puzzle
「どうして…。」
時音は、ずっとこらえていた涙を流した。

お父さんと出会った時から今まで、良かった事ってあったのかな?

全然、幸せに感じないよ。

ずっと泣いてる…。

時音は、その事に気付くと何故か笑えてきて苦しさで胸が締め付けられた。
「私の選択ってして正しかったのかな?」
その時時音は、ふとある事を思い出した。時音は、体も洗わずにお風呂を上がると自分の部屋に向かった。そして、机の上に置いていた紙を手に取る。
「相談、しても良いよね?」
誰に言うでもなく、そう呟く。自分を納得させるように。
時音は、家の電話を使い紙に書かれている電話番号にかけた。
「もしもし?秋だけど?」
すぐに出た彼の声はとても明るかった。
「時音だけど…。」
「ああ!時音?どうした?」
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