Memory Puzzle
やっぱり、すばるくんは凄い。時音は、改めてそう思った。
「この事務所、ほんとにあるのかなぁ?」
「調べれば良いんだろ。」
時音の言葉に、すばるくんはスマホをいじり始めた。
「ふーん、まともな事務所じゃん。」
すばるくんに見せてもらったのは、中村さんの名刺に書いてあったホームページだった。時音には知らない有名人も書かれているようで、すばるくんは“えっ”“ふ〜ん”など声を出している。
「事務所名で調べたらすぐにヒットした。名刺とホームページの電話番号も一緒だし、安全そうだな。」
どうするんだ?という視線を送ってくるすばるくんに、時音は悩んだ。

事務所は安全そう。だけど、私なんかが…?

それに、一人で決めていいのかな?

私が、人生を決めていいのかな?
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