Memory Puzzle

「僕を誘ったのは、雪だろ？っていうか、すばるに聞きたいことあって、早めに来たんだ。」
そうだった。葬式の日に誘ったのを忘れていた。
「んじゃ、改めて。」
すばるくんが今度こそドアを開ける。中はとても綺麗に整頓されていた。僕達は周りを見回す。窓辺にはトロフィーが飾られていた。
「何処から手を付ければ？」
「ダンボールはリビングにあるから、適当に使って。」
「分かった。」
僕はとりあえず、机の棚を見始めた。丁寧に台本が並べられている。順番に見ていくうえで、2冊のノートが目に止まった。取り出して見てみると、『記憶のパズル』と書かれた日記帳と、『Memory Puzzle』と書かれたノートだった。
「ねぇ、これ見て。」
2人に見せると、2人共眉を寄せた。
「姉ちゃんが日記を書いてるのは知ってたけど、このMemory Puzzleって書かれたノートは知らない…。」
「読んでみるか。」