Memory Puzzle
時音は、つぶやいた。本当に銭湯みたいだったから。他の何でも無い銭湯だった。
「はじめ来た人皆びっくりするんだよね。」
2人はすでに湯船に浸かっていた。
「あー気持ちー!」
入った途端声が出てしまった。
「毎日、ここに入ると開放感が凄いよね!」
そう言い梨々花は泳ぎ始めた。それくらい本当に大きい。
「先に洗おうかな〜。」
美花は鼻歌を歌いながら洗い始めた。時音もそうした。
「今まで1人用のお風呂に入ってたんだよね?何で?」
さっきまで、鼻歌を歌っていた美花が声をかけてきた。
「うん。背中の傷がまだ痛かったから。でも、もう治ってるから大丈夫。」
「そっか〜。大きかったの?」
「そうじゃなくて、かすり傷なんだけどなかなかね。」
「なら良かった〜。怪我大きくなくて。確かにかすり傷って治らないんだよね〜。」
そんな他愛のない話をしてお風呂を上がった。ちょうどその時に彩さんが声をかけた。
「ご飯だよー!」
ご飯を食べていて、彩さんがこんな事を言ってきた。
「日記、書いてみたら?」
それは、毎日楽しくて覚えきれない!と言う話をしていた時だった。
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