Memory Puzzle
「この人、1回目のパスワードを忘れてマンションに入れなかった事があったのよね?私達の結婚記念日。」
愛衣さんは恨めしそうに言った。でも、凄く晃さんと仲が良さそうだと、時音は思った。
「まだ怒ってるのかよ…。ゴメンって!」
時音は、晃さんの必死の顔が笑えてきた。

「ごちそうさま〜!食器はどうすれば良い?」
「片付けとくよ。置いといて?時音は、晃と学校行ってきて良いよ?」
時音は、愛衣さんのお言葉に甘えることにした。

「いってきます!」
晃さんと外に出ると、空に虹がかかっていた。
「虹が綺麗!雨降ったんだね。」
「時音が家に泊まりにきたから、空が歓迎してるんだろうな。」
晃さんはサラッと、嬉しいことを言ってくれた。
「それなら、嬉しい!」
時音は、笑顔を返した。
「ここから学校まで、電車で行くんだ。3駅乗ったらすぐ着くから。」

電車通学か。少し憧れる!
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