Memory Puzzle
「ホントだよ。さぁ、もうちょっとだ!」
そう言って晃さんは、時音の前を歩き始めた。

「ほんとにすぐ着いた。と言うか、大きくてオシャレ!」
時音は、開いた口が閉まらなかった。だって、駅から3分歩いて着いた学校は叶高校の3倍の大きさで、ここで授業をするなんて信じられないくらいオシャレだったから。
「5年前に出来たんだ。前まであった高校は人数増えすぎてパンクして、新しく出来たんだよ。みやび高校だ。先生に電話したら、好きに見てまわって良いよって事だったから。すばるの所にまず行こう!」
晃さんに着いていくと、屋内プールに着いた。
「すごっ!」
目の前には100メートルプールと飛び込みプールがあり、40人くらいの人が練習していた。
「すばる!居るか?」
「ここだよ。」
晃さんが声を上げると、100メートルプールがら1人の男が出てきた。
「この娘が時音?」
その男は、興味無さそうに聞いてきた。
「そうだよ。時音、こいつがすばる。」
時音は、絶句した。すばると紹介された人は、本当に愛衣さんと晃さんから生まれた人なのか?と疑問になるほど無愛想で、イケメンだったから。通った鼻筋、整った唇、切れ長の目、高い身長。梨々花が見たら絶対恋をすると思った。
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