Memory Puzzle
「広い!1クラス何人ぐらい?」
時音は、目を見開いた。
「40人だが?」
すばるくんは、何故そんな事を聞くんだ?という感じで眉をひそめる。
「私の通ってる学校は、ここよりも全然小さいから想像つかなくて…。」
「そうか。帰るぞ。」
また、足早に歩き始めたすばるくんに時音は声をかけた。
「すばるくんは、記憶喪失だったんだよね?」
「そうだけど。」
「なんで?」
「お前に話す必要を感じないんだが?」
「記憶が戻ったらどうなるのか不安で。」
「そのうち分かることだ。人それぞれだから、自分で何とかする事だ。」
それだけ言うと、すばるくんは先に行ってしまう。
「待って!」
呼び止めても振り返ってはくれなかった。

家に帰るまでの道を完璧に覚えていなかった時音は、すばるくんにくっついてマンションの前まで帰ってきた。
「4月なんだね。誕生日。」
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