【短】恋愛ピュアリズム
尚斗。
尚斗…。
どうしてそんな風になってしまったの?
元々は仲の良かった3人じゃん。
なのに、今はなんでこんなに距離が遠いの?
傍にいるはずなのに、心だけ何億光年も先にあるみたいだよ。
下校の時間になって、暫くかずちゃんと話をしていたけど、今日は一人で帰りたいと言って、とぼとぼと歩きながら校門を出た。
もう、何も考えたくない。
時が止まっちゃえばいいのに。
尚斗の事、諦めた方がいいのかな。
……そんなの、いやだな…。
そこまで思い詰めて、気付けば視界が霞んでいった。
泣きたくないのに、ぽろぽろと零れていく涙。
こんなに弱くなるのは、尚斗の事だけで。
あぁ、好きなんだなって。
ほんとにほんとに好きなんだなって。
泣く度に思い知らされる。