きみの見える景色には桜とわたしであってほしい。
中1のときだけ同じクラスだった男の子。


ちょっと、いやかなり意地悪だった彼は、わたしの良き話し相手だった。


彼との話は変に遠慮する必要がなかった。


相手に嫌われるのが怖くて相手の心を伺うようにおしゃべりをするわたしにとっては、


彼との会話はすごく楽なものだった。


授業中隠れてしゃべって結局怒られたり、


テストの番数で競ったり、


嫌いな給食のおかずを押し付けあったり。


今思えば、彼はクラスで一番仲のいい男の子だったんだと思う。


でも、彼にとってそうだったのかはわからない。


いや、そうであってほしい。


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