放課後の図書室で君と
同級生の君
初めの一歩
出会いは学校の放課後の図書室。
人気のないこの図書室には、本を読みにくるのは私くらいだった。
君は図書委員だけど、受付の席で気持ちよさそうに寝ていた。
私はいつも無言で本を読んでいた。
君はいつも寝ている。
それが、ここ数日の日常だった。
だけど、ある日‥‥‥
いつも寝ている君が、私に声をかけてきた。
「お前、いっつもここで本読んでるよな〜」
「え‥‥‥」
「何驚いた顔してんだよ。同じ学年だし、話かけても自然だろ?」
「あ、うん、そうだね」
「毎回毎回、何読んでるんだ?」
「えっと、いろいろ‥‥‥恋愛とか、友情とか、物語の本」
「ふ〜ん」
本を読み進めるけど、視線がくすぐったい。
「えっと‥‥‥?」
「ふはっ!顔真っ赤だぜ?」
「!」
「お、耳まで赤くなった」